3週に渡り掲載のMoserのクラッケルガラスの花瓶、今週はペアでのご紹介です。落ち着いたいい色のエナメルで描かれ、どの面も見どころがあり一枚の絵のようにつながっているので動画を撮りました。

クラッケル(クラッケルガラスの説明は下に書きました)の独特の輝きで表情豊かに作られたガラスに描かれた海の生き物たちは目を離した隙にそれぞれの魚がお互いの花瓶を行き来して泳いでいそうなほど生き生きとしています。これから暑くなる季節の窓辺に並べてその景色を楽しんでみませんか。
1900年代 Moser (チェコ) 高さ:18㎝ 幅:12㎝ 口径:4㎝ ペア
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【MOSER】モーゼル社は1857年に現在のチェコに設立され、1870年代にウィーンの王室御用達ガラス工場に指定された高い技術を誇る工房です。このモーゼル社も19世紀末からクラッケルグラスを制作し高く評価されました。20世紀になると様々な色ガラスにクラッケル処理を施し美しいエナメルで自然界を描いたガラス製品を世に送り出しました。



【クラッケルガラス】熱いガラスを冷水に浸すことで表面にひび割れ模様を生じさせ再度焼成しその模様を残す技法。16世紀のヴェネチアで発明されました。表面だけにひびを入れ内部は壊れないようにする絶妙なタイミングと温度管理が必要で熟練の職人の手により製作されました。