DIARY

ブローチピンの交換(ヴィンテージコスチュームジュエリー)

 

 

セルロイドで出来た春らしいお花のブローチが届きました。1930-1940年代のセルロイド製です。とても雰囲気があって素敵と思ったのもつかの間。。。うーん、ブローチピンに問題あり!あらら、このままではつけられません。。。

 

↓ブローチピンの真ん中あたりと、ブローチの本体が当たってしまっていて、どんなに手で引っ張っても、工具でこじ開けても針が出てきません。ガーン。。。せっかくモチーフが素敵でもジュエリーは使えなくては困ります!ということで、ブローチピンの交換を行いました。

 

 

↓ビスでとまっているブローチピンをまずは外します。本体とピンの隙間に金属の定規を入れてごそごそ、少しずつピンを浮き上がらせて外しました。ブローチピンは金属製のモノは本体に溶接されていますが、プラスチック系や木などの素材は接着やビス留めでピンがつけられています。

 

 

↓初めについていたブローチピンが、モチーフの大きさの割に小さかったので長さのある大きなピンに変更することにしました。これで着用時のブローチの困った傾きを解消できます。ただ、湾曲した本体にピンが沿っていません(↓写真真ん中)。ブローチピンを本体のモチーフのカーブに合わせ、しならせました。これでピンと本体がぴったりと合います(↓写真右)。

 

 

↓接着だけでついているブローチもたくさんありますが、強度を考えて小さなねじでピンを留めることにしました。ねじを留める位置にリューターという機械を使ってドリルで穴あけ。穴を深く開けすぎると本体の表まで穴が貫通してしまうので要注意です。(↓写真真ん中)ちなみにセルロイドはニトロセルロースと樟脳などから合成される合成樹脂(硝酸 セルロース)。穴をあけた時、ドリルの回転の熱により溶けたセルロイドからツンと鼻につくような薬品の香りがしました。油性ペンの匂いではないですが、いい匂いではないのにくせになりそうな刺激臭(??)穴が開いたらビスでピンを留めます。

 

 

↓これで強度バッチリ、実用性のあるブローチの復活です。やった!

 

 

せっかく素敵なジュエリーを買っても、着け心地が悪いと、つい使うことなく飾りになってしまいます。あとは着けるのが大変なものも「あー時間がない!」と登場回数が減ったりも。そんなときは「古いものだし、仕方がないか。。。」とあきらめモードになると聞くことがありますが、お手入れや手直し、修理でグッと安心して、使えるようになります。

 

さてさて、さっそくピンが治ったので、お店に出そう!ボスも「春らしくてすてきねー」と太鼓判を押してくれました。若い芽のような優しい色と、山菜を思い出すような(良いたとえかわかりません。。。)茎のうねったラインがとてもおしゃれなブローチです。是非、おすすめです。

 

 

 

 

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