DIARY

A-select アールデコSchneiderの花瓶

真夏のような日差しを浴び庭の緑と花は毎日表情を変えていきます。満開の忍冬は花弁の色が白から黄色へ。

ガラスのものが美しく撮れるいつもの窓際でSchneiderの花瓶の撮影を始めましたがこれはお店での撮影が合っていました。コレクションしているベルギーの画家Pierre Alechinskyのリトグラフを背景に、少し気取った場所がこのアールデコの花瓶に今日はよさそうです。

1920年代 フランス( Schneider Le Verre Francais )高さ31㎝ 幅8㎝ 口径4㎝

「Schneider / Le Verre Francais 」

エルンスト・シュナイダーとシャルル・シュナイダーは1913年ガラス工場を設立し、ル・ヴェール・フランセのトレイドマークでグラス類、照明器具、花器など幅広い製品を製造しました。デザインは弟が担当し、形はシンプルで色調の変化や気泡の混入で特色を出しています。多くの作品を制作しましたが、後期まで型ガラスなどの大量生産を嫌ったため一つ一つの表情が違います。
世界恐慌の煽りで1938年工房は閉鎖されました。
サインはSchneider・Le Verre Francais・Charderなど様々あります。

フッ化水素と硫酸の混合液でガラスを腐食させ模様を浮かび上がらせるエッチング(酸化腐食彫)という手法で作られているこの花瓶。一般的には腐食後窯で軽く焼き溶かし腐食部分のガラスの角をとるのですが、この花瓶はその作業がされていません。それにより腐食部分と残されたガラスの境界がザクっと切り取ったように荒く、シャープに残り柄が際立っています。

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